サ高住は、登録されているだけで職員が24時間建物内に常駐しているとは限りません。
国の登録基準では、安否確認・生活相談のため、概ね9時〜17時の間に少なくとも1人のケアの専門家が常駐することが基本とされ、常駐しない時間帯は緊急通報装置を利用して状況把握サービスを提供する仕組みがあります。
結論|「24時間対応」ではなく、夜中に誰がどこから来て何をしてくれるかを確認する
夜間常駐、宿直、警備、外部通報、看護オンコールはそれぞれ違います。本人が夜間に必要とする排せつ介助・移乗・転倒対応・医療を、誰が何分程度で対応する仕組みかまで確認しましょう。
サ高住は24時間職員常駐が一律義務ではない
日中はケアの専門家が常駐するのが基本
国のFAQでは、概ね9時〜17時の間、少なくとも1人のケアの専門家の常駐を求めています。
夜間は緊急通報で対応する住宅もある
夜間も要件を満たす職員が常駐している場合を除き、常駐しない時間帯には緊急通報装置を通じて状況把握サービスを提供する仕組みがあります。
自治体独自基準も確認する
地域によって追加基準がある場合があるため、候補住宅の登録情報を確認します。
「24時間対応」と「24時間館内常駐」は別です
電話受付、外部警備会社、オンコール、館内夜勤など、実際の体制を確認してください。
夜間体制の言葉を正しく読み分ける
| 表現 | 確認すること |
|---|---|
| 夜勤 | 館内で勤務し、何の業務を行うか |
| 宿直 | 通常勤務とは異なる待機体制か |
| オンコール | 電話相談のみか、現場へ来るか |
| 外部通報 | 誰が受付し、誰が駆けつけるか |
| 24時間対応 | 常駐・電話・駆けつけのどれか |
職種も確認する
夜間にいる人が介護職員、住宅職員、警備員など誰なのかで対応範囲が異なります。
人数も確認する
住宅全体を一人で担当するのか、複数棟を兼務するのかを確認します。
緊急通報装置は「押せるか」まで確認する
居室のどこにあるか
ベッド、トイレ、浴室など本人が転倒しやすい場所から使えるか確認します。
本人が操作できるか
認知症や麻痺がある人は、ボタンを押すこと自体が難しい場合があります。
通報後に誰が来るか
館内職員がすぐ来るのか、外部から駆けつけるのかで対応時間が変わります。
POINT
「ナースコールあり」だけでは不十分です。本人が使える位置・操作方法と、押した後の対応手順まで確認しましょう。
本人が通報できない場合の見守り
倒れて動けない、意識が低下している、認知症で通報できない場合は、自発的なボタン操作だけでは発見できません。
定期巡回の有無
夜間に何回巡回するか、本人の状態に応じて増やせるかを確認します。
センサー等の活用
離床センサーや見守り機器を使う場合は、設置条件、追加料金、プライバシーへの配慮を確認します。
安否確認の方法
扉の開閉、センサー、声かけなど、どの方法で異常を見つけるかを確認します。
夜間の身体介護を受けられるとは限らない
排せつ介助
夜中に何回もトイレ介助が必要なら、定期的に来る介護サービスを組めるか確認します。
移乗・二人介助
夜間にベッドから車いすへ二人介助が必要な場合、同時に対応できる人数がいるか確認します。
体位変換
褥瘡予防等で定期的な体位変換が必要なら、予定介助として実施できるか確認します。
夜間の訪問介護・定期巡回を組み合わせる
一般型サ高住では、住宅職員とは別に外部の介護保険サービスを利用する場合があります。
定期巡回・随時対応型訪問介護看護
地域や本人の条件が合えば、定期訪問と随時対応を組み合わせるサービスを検討できます。
夜間対応型訪問介護
地域によっては夜間の巡回・通報対応を行うサービスがあります。
利用できる事業所が地域にあるか、サ高住への訪問実績があるかをケアマネジャーへ確認します。
夜間の医療はさらに別に確認する
看護オンコール
電話相談のみか、必要時に訪問できるかを確認します。
医師への連絡
夜間・休日に誰が主治医へ連絡するかを確認します。
救急搬送
住宅職員が救急要請する基準、家族連絡、病院への同乗を確認します。
夜間職員が一人の場合に確認したいこと
一人配置でも、その住宅の入居者数や介護度によって負担は大きく変わります。
他の入居者対応と重なったらどうするか
転倒対応中に別室から通報があった場合の応援体制を確認します。
休憩・仮眠中の通報
誰が受けるのか、通報装置が確実につながる仕組みかを確認します。
急な欠勤時の代替
夜勤職員が休んだ場合に誰が代わるかも重要です。
夜間に何度も起きるようになったら体調も確認する
夜間の呼出し増加を単に介護量の問題として扱わず、原因を確認します。
- 頻尿・尿路症状
- 便秘
- 痛み
- 睡眠障害
- 薬の影響
- 認知症による不安
急な変化なら主治医へ相談します。
見学は夜間体制を具体的な場面で質問する
夜間対応で確認したい10項目
- 夜間に館内常駐しているか
- 職種と人数
- 宿直・夜勤・オンコールの違い
- 緊急通報の受付先
- 現場へ来る人と手順
- 本人が通報できない場合の見守り
- 排せつ・移乗等の定期介助
- 外部夜間介護サービスの利用
- 夜間看護・医師連絡
- 複数の通報が重なった場合の応援
夜間対応は「平常時」と「緊急時」を分ける
夜中の支援には、毎日決まって必要な介助と、突然起きる緊急対応があります。
予定された介助
23時の排せつ介助、2時の体位変換などは、あらかじめ介護サービスとして組む支援です。
突発的な介助
転倒、嘔吐、急な呼吸苦などは予定できません。誰が最初に居室へ行き、必要に応じて119番や医療職へ連絡するかを確認します。
両方に同じ職員が対応する場合
定期介助中に別の緊急通報が重なった場合の応援方法を確認します。
認知症がある人の夜間対応
認知症がある人では、ナースコールを使うこと自体が難しい場合があります。
夜間に外へ出ようとする場合
玄関の管理、職員の見守り、本人が落ち着く声かけを確認します。
昼夜逆転がある場合
単に夜間巡回を増やすだけでなく、日中活動、昼寝、痛み、排せつなども見直します。
居室が分からなくなる場合
目印、照明、トイレまでの動線など環境面の工夫を確認します。
見学時は「午前2時」を想定して質問する
昼間の見学では職員が多く、夜間の実態が見えにくいため、具体的な時刻を出して質問します。
「午前2時に転倒したら誰が来ますか」
館内職員か外部駆けつけか、鍵を開ける人、応援要請の方法を確認します。
「午前2時にトイレ介助が必要ならどうしますか」
緊急対応ではなく予定介助として提供できるかを確認します。
「午前2時に呼吸が苦しくなったらどうしますか」
看護師、医師、救急搬送、家族連絡の流れを確認します。
まとめ|夜間は「常駐の有無」だけでなく、実際に受けられる支援で比較する
サ高住では24時間職員常駐が一律義務ではありません。
夜間常駐、緊急通報、外部介護、看護オンコールなどを分け、本人が夜中に必要とする介助・医療を誰が担当するかを具体的に確認しましょう。