グループホームの夜間体制

グループホームでは夜間も介護職員が勤務します。基本は夜間・深夜の時間帯を通じて、1ユニットごとに1人以上の夜勤職員を配置する考え方です。

ただし、3ユニットが同一階で隣接し、安全対策等の所定条件を満たす場合には、事業所全体で2人以上とできる例外があります。

また、夜勤の介護職員がいることと、看護師が夜間も施設内にいることは別です。本人に夜間の排せつ介助、転倒リスク、医療処置などがある場合は、人数だけではなく実際にどのように対応するのかを確認する必要があります。

結論|夜間体制は「基準人数+本人に必要な支援+応援体制」で確認する

夜勤職員数が基準を満たしていても、本人に必要な介助を安全に行えるかは別です。夜間のトイレ、二人介助、眠れないときの見守り、医療職への連絡、複数人の介助が重なった場合の応援まで確認しましょう。

グループホームの夜勤配置は原則1ユニットに1人以上

認知症対応型共同生活介護では、夜間・深夜の時間帯を通じて夜間勤務を行う介護従業者を配置する基準があります。

1ユニット5~9人の生活を夜勤職員が支える

グループホームは1ユニット5~9人です。夜勤職員は、就寝後の見守り、排せつ介助、転倒時の対応、起床介助、急変時の連絡などを行います。

3ユニットには所定条件を満たす場合の例外がある

3ユニットが同一階で隣接し、職員が利用者の状況を円滑に把握して速やかに対応できる構造で、安全対策が講じられている場合には、事業所全体で夜勤2人以上とすることができる例外があります。

3ユニットの施設を見学する場合は、単に「夜勤2人です」と聞くだけでなく、どのような配置で、各ユニットをどう把握し、緊急時にどう動くのかを確認します。

夜勤と宿直は同じではない

夜勤は、夜間・深夜の時間帯に介護業務を行う勤務です。緊急時への備えを中心とする宿直とは考え方が異なります。

夜間に介助が必要な人へ実際に対応する

トイレ介助、移乗、体位変換、起きてきた人への対応など、入居者の必要に応じて介護を行います。

「夜間は寝る時間だから職員はほとんど何もしない」というわけではありません。

夜間の排せつ・移動介助は回数と方法を伝える

夜間体制を判断するには、本人の具体的な介助量を伝える必要があります。

本人の状態 確認したい対応
夜間に数回トイレへ行く 誘導・見守り・介助をどう行うか
歩行が不安定 離床にどう気づき、転倒を防ぐか
二人介助が必要 夜勤者1人のユニットで誰が応援するか
呼出しを使えない 巡回や見守りでどう状態を把握するか

複数の介助が重なった場合を聞く

一人をトイレ介助している間に、別の入居者が転倒したり、別ユニットで急変が起きたりすることも考えられます。

応援を呼ぶ方法、管理者等への連絡、他ユニット職員との連携を確認します。

POINT

「夜勤1人」という数字だけで安全性は判断できません。本人に必要な介助を、その人数でどう提供するかを具体的に聞きましょう。

夜眠れない・歩き回るときはどう対応する?

認知症がある人は、生活リズムの変化、不安、痛み、排せつ、環境などによって夜間に眠れないことがあります。

行動を止めるだけではなく原因を考える

居室から出てくる人を「寝る時間です」と戻すだけではなく、トイレへ行きたいのか、不安なのか、痛みがあるのか、昼間に長時間眠っていたのかなどを確認します。

薬の使用だけで対応しない

睡眠薬等が必要な場合は医師が判断します。まず生活リズム、照明、室温、日中活動、本人が落ち着く習慣などを見直します。

薬を変更した場合には、翌日の眠気やふらつきなども観察します。

夜勤の介護職員がいても看護師が夜間常駐するとは限らない

グループホームの夜勤配置基準は介護従業者についてのものです。看護職員が24時間施設内に常駐することを意味しません。

夜間の医療連絡体制を確認する

  • 看護師は夜間に施設内にいるか
  • オンコールで電話相談できるか
  • 必要時に看護師が訪問できるか
  • 医師へどう連絡するか
  • 救急搬送へ切り替える基準は何か

電話相談と実際の処置を分ける

電話で看護師へ相談できても、現場で吸引や注射などが必要な場合に誰が実施できるかは別です。

本人に夜間の医療処置がある場合は、その処置を必要な時間に実施できるか確認します。

「24時間対応」は意味を確認する

24時間連絡可能、24時間介護職員常駐、24時間看護師常駐はそれぞれ意味が違います。パンフレットの表現だけで判断せず、夜間に施設内にいる職種と実際の対応内容を確認してください。

夜間に転倒した場合はどうする?

転倒した場合は、本人の状態を確認し、必要に応じて看護職・医師へ相談し、受診や救急搬送を判断します。

転倒をゼロにするために動きを制限しすぎない

転倒予防は重要ですが、本人が歩けるのに常に動かないよう求めることは、活動量低下につながる可能性があります。

ベッドの位置、靴、歩行器、照明、トイレまでの動線、見守り方法などを調整します。

見守り機器だけで安全が確保されるわけではない

センサーなどがある場合も、通知を誰が受けて何分程度で対応できるのか、他の介助中の場合はどうするのかを確認します。

夜勤職員は朝まで何をしている?

夜勤業務は見守りだけではありません。施設や本人の状態によって、次のような業務があります。

  • 巡回・安否確認
  • 排せつ介助
  • 水分補給等の支援
  • 眠れない人への対応
  • 転倒・急変時の対応
  • 記録
  • 起床介助
  • 朝食準備等

夜勤者が多くの業務を抱えているため、本人に夜間の個別支援が多い場合は受入前に具体的に伝えることが重要です。

見学で確認したい夜間体制

01

実際の夜勤人数とユニット配置

基準の説明だけでなく、その施設が普段何人で勤務しているかを確認します。

02

二人介助が必要な場合の応援

他ユニットから応援を呼ぶ方法や、同時対応時の体制を確認します。

03

夜間の医療連携

看護師、医師、救急への連絡方法を確認します。

04

本人の夜間習慣への対応

トイレ、不眠、早朝覚醒など現在の生活にどう対応するかを聞きます。

夜間体制を確認する7つの質問

  • 夜勤は何人で、どのユニットを担当しますか
  • 介助が重なったら誰が応援しますか
  • 本人が呼出しできない場合はどう見守りますか
  • 看護師は夜間にどのように関わりますか
  • 医師へ連絡する流れはどうなっていますか
  • 転倒・急変時はどう対応しますか
  • 夜眠れない人にはどのように対応しますか

まとめ|夜勤人数より「本人の夜を支えられるか」を確認する

グループホームの夜間は、原則としてユニットごとに夜勤の介護職員を配置しますが、一定の3ユニット事業所には例外があります。

制度上の人数だけを確認するのではなく、本人の排せつ、移動、不眠、転倒、医療ニーズに対して、その体制でどう対応するかを確認することが重要です。

特に、介助が重なった場合の応援と、看護師・医師が施設内にいない時間帯の連絡方法まで聞いておきましょう。

返信を残す

メールアドレスが公開されることはありません。 ※ が付いている欄は必須項目です