介護施設の利用は反対だった

私は義母を介護施設に入れるのには反対でした。痴呆になってしまったとはいえ、義母の事が大好きでした。

まだ主人と付き合っていた当時、主人の実家にお邪魔させてもらった時に本当に色々と良くしてくれて、何よりもあの明るくて笑った顔が印象的なお義母さんが忘れられなかったのです

そんな大好きなお義母さんを施設に入れて、赤の他人に面倒を見てもらうと言うのは私の中で全然納得行かない事でした。

もう一つの理由としては、ご主人を早くに亡くされて一人だったお義母さんを施設に入れてしまったらさらに寂しくなってしまうのではないかなという思いがありました。

私は今、幸せですが、この幸せは一人では築けない幸せという事は十分承知しています。主人や子供があって初めて成り立つ幸せです。

ですから、お義母さんがお義父さんを無くした時の悲しみを考えると胸が締め付けられる思いでした。そんなお義母さんを更に施設に入れるなんて言う事は考えられませんでした

この二つの大きな理由から介護と看護師の仕事を両立してやって行こうと私は、決めたのです

当初は主人からも気を使う事無く、介護施設を利用してもいいんだよ?と言ってもらったのですが、当時の私は聞く耳も持たなかったです。

今になって思い返してみると、大好きなお義母さんだから私が面倒見る!と少し意地になっていたのかもしれません。実際に家族を介護するという大変さをよく分からないまま介護を始めてしまったのです

介護施設利用を決めた訳

そんな介護施設利用断固反対!!の私が考えを改める事になった一番の理由は、実際に介護の大変さが身に染みたと言うのが一番大きいです。

看護師という仕事で何度か経験していますし、友人から話も聞きました。けれども、頭で理解しているのと体感するというのは天と地ほどの差があります

それを本当に実感しました。思っていたのと10倍ぐらい大変さが違いました。

介護を始めて半年ほどたってふと客観的に見てみました。私が介護施設を利用しないと頑なに決めた事で逆に家族の迷惑になっているんじゃないかなと

介護を決めた時には私が見ると意気込んで言ったものの仕事でどうしてもお義母さんを介護出来ない時には主人に見てもらっていますし、息子にも迷惑をかけてしまっているかもしれません

そして何よりもお義母さんに迷惑をかけているかもしれません。

と言うのも、当初お義母さんは施設に入ると自分で言ったのです。お義母さんは凄く人が良い人なので、きっと自分が私達家族の迷惑になると思ったのでしょう。

それで自分から施設に入ると言い出したのです。私はお義母さんのその考えも読めていたので余計に意気地になり、介護施設の利用を反対したのかもしれません

けれど、今客観的になってみると、この状態ではお義母さんにものすごく気を遣わせてしまっているのではないかと考えるようになりました。

一番考えるべきは私がやりたいという気持ちでは無くて介護されているお義母さんの事なのに、何やってるんだろ私。。そう思うと涙が止まらなかったです。

 

 

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