老人ホームの理美容代・クリーニング代はどのくらい別料金になる?

老人ホームの月額料金には、家賃・管理費・食費などが含まれていても、理美容代や衣類のクリーニング代は別料金になることがあります。

「月額○万円」と書かれている施設でも、散髪、カラー、パーマ、衣類の外部クリーニング、布団や毛布の洗濯などを利用すると、その都度費用が加わる場合があります。

一方で、日常的な衣類洗濯を管理費や生活支援費に含む施設もあり、料金の扱いは一律ではありません。

そのため、施設を比較するときは、理美容・通常洗濯・外部クリーニングを分けて、何が月額料金に含まれ、何が都度払いなのかを確認することが重要です。

まず結論|理美容とクリーニングは「月額に含むか・都度払いか」を分けて確認する

老人ホームの理美容代やクリーニング代は全国共通の定額ではなく、施設や外部業者によって異なります。理美容は訪問理美容業者へ利用ごとに支払うケースがあり、通常の衣類洗濯は基本料金に含む一方、ドライクリーニングや特殊な衣類・寝具は別料金という施設もあります。見学時は、料金表と重要事項説明書で「含まれるサービス」「都度払い」「外部業者への実費」を分け、本人が毎月使いそうな費用を月額総額へ加えて比較してください。

理美容代は月額料金に含まれる?

理美容代は、老人ホームの基本月額料金とは別に、利用ごとに支払うケースがあります。

訪問理美容サービスを利用する施設がある

施設へ理容師・美容師が定期的に訪問し、館内でカットなどを受けられる仕組みを用意している施設があります。

この場合、施設が直接サービスを提供するのではなく、外部の理美容業者へ料金を支払う形になることがあります。

料金は施設・業者・施術内容で異なる

カットだけなのか、顔そり、カラー、パーマなどを利用するのかによって費用は変わります。

介護サービス情報公表システムでも、有料老人ホームの理美容サービスについて、月額サービス費に含まれる場合と、利用の都度支払う場合を分けて確認できる仕組みがあります。

POINT

「理美容サービスあり」は無料という意味ではありません。サービスの有無と、料金が月額に含まれるかどうかは別々に確認してください。

理美容費は固定額で考えない

インターネットでは「老人ホームの散髪代は○円程度」といった情報も見かけますが、全国共通の料金ではありません。

地域や契約業者によって料金が違う

訪問理美容業者の料金設定、施設の所在地、提供内容によって費用は異なります。

実際の施設情報でも、理美容を実費としている例や、カット1回あたりの料金を設定している例があります。

利用頻度でも年間費用が変わる

毎月カットする人と、2〜3か月に1回の人では年間の支出が違います。

資金計画では、本人がこれまでどのくらいの頻度で理美容を利用していたかも参考にします。

カット以外の費用も確認する

理美容サービスを確認するときは、カット料金だけでは不十分です。

01

顔そり

男性の理容では、顔そりをカットと別料金にしている場合があります。

02

シャンプー

カット料金に含む場合と、追加料金になる場合があります。

03

カラー・白髪染め

カラー剤や施術時間が必要なため、カットとは別料金になることが一般的です。

04

パーマ

対応自体を行っていない訪問理美容業者もあるため、希望する場合は料金と実施可否を確認します。

寝たきり・車いすでも利用できるか確認する

要介護度が高い人では、理美容を受けられる体勢に制約がある場合があります。

車いすのまま対応できるか

車いす利用者をそのままカットできるのか、理美容用の椅子へ移乗する必要があるのかを確認します。

ベッド上での対応可否

寝たきりや体調不良で理美容室スペースへ移動できない場合、居室やベッド上で対応できる業者もあります。

ただし、施設や業者によって対応範囲が異なるため、必要になった段階で確認してください。

認知症がある場合の理美容サービス

認知症がある人では、知らない人に髪を触られることを嫌がる場合があります。

本人が落ち着いて利用できるか確認する

施設職員が付き添うのか、普段から関わっている職員が声をかけるのかなど、対応方法を確認します。

利用できなかった場合のキャンセル料も確認する

予約当日に本人が拒否した場合、キャンセル料が発生するかどうかは施設・業者ごとに異なります。

認知症があり利用できない可能性がある場合は、予約変更やキャンセルの扱いも確認しておくと安心です。

老人ホームの洗濯代は月額料金に含まれる?

衣類の洗濯については、理美容以上に施設ごとの差があります。

日常の衣類洗濯を基本サービスに含む場合

介護付き有料老人ホームなどでは、日常的な衣類やタオルの洗濯を管理費・生活支援費などに含めている施設があります。

ただし、すべての衣類を施設内で洗えるとは限りません。

洗濯を有料サービスにする場合

住宅型有料老人ホームやサ高住などでは、洗濯を別料金の生活支援サービスとして設定している場合があります。

1回ごとの料金、月額定額、外部業者委託など、料金体系を確認します。

クリーニング代が別になる衣類

施設内の洗濯機で洗えない衣類は、外部クリーニングへ出すことがあります。

ドライクリーニング指定の衣類

ウールのセーター、ジャケット、コートなど、自宅の洗濯機で洗いにくい衣類は外部業者へ出すことがあります。

その場合は、衣類ごとの実費を本人が負担することがあります。

おしゃれ着・特殊素材

縮みや色落ちが起きやすい衣類について、施設洗濯の対象外としていることがあります。

入居時には、洗濯しやすい衣類を中心にそろえると、クリーニング費用と施設側の管理負担を減らしやすくなります。

「洗濯無料」でもすべての衣類が無料とは限らない

日常衣類の洗濯が月額料金に含まれていても、ドライクリーニング、毛布、布団、特殊素材などは外部業者による実費負担になる場合があります。対象範囲を確認してください。

布団・毛布・カーテンのクリーニングも確認する

衣類以外にも、定期的な洗濯やクリーニングが必要なものがあります。

寝具が施設備品か持込品か

シーツや枕カバーなどを施設が用意し、リネン費に含める場合があります。

一方、掛け布団や毛布を本人が持ち込む場合は、洗濯やクリーニングの費用負担を確認します。

カーテンの洗浄費用

施設備え付けのカーテンなら施設側で管理することがありますが、本人が持ち込んだカーテンは自己負担となる場合があります。

退去時にクリーニング費用が必要かどうかも確認しておくと安心です。

おむつや失禁が多い場合の洗濯費

排せつ介助が必要な人では、衣類や寝具の洗濯回数が増えることがあります。

追加洗濯費が発生するか確認する

通常回数の洗濯は基本料金に含む一方、著しく洗濯回数が増えた場合は追加費用を設定する施設も考えられます。

本人が失禁しやすい場合は、追加料金の有無を確認します。

リネン交換の費用も見る

シーツ交換が週○回までは基本料金、追加交換は有料という施設もあります。

皮膚トラブルや失禁などで交換頻度が高くなる可能性がある人は、追加費用の条件を確認してください。

理美容代・クリーニング代は介護保険の対象?

理美容や一般的なクリーニングは、通常、本人の生活上の個人的な費用として扱われ、介護保険の1〜3割負担だけで利用できるものではありません。

介護保険自己負担とは別に考える

介護保険サービスの自己負担とは別に、本人が希望して利用する理美容や外部クリーニングなどの費用が加わることがあります。

老人ホームの月額総費用を考えるときは、介護保険自己負担のほかに日常生活費を見込んでください。

施設独自のサービス費に含まれる場合もある

施設が生活支援サービスとして洗濯などを月額料金に含める場合があります。

その場合も、介護保険で無料になるのではなく、施設独自の料金体系の中に含まれていると考えると分かりやすいでしょう。

重要事項説明書と個別サービス料金表を確認する

理美容代やクリーニング代については、パンフレットの月額料金だけでは分からないことがあります。

重要事項説明書でサービスの費用区分を見る

厚生労働省の有料老人ホーム設置運営標準指導指針では、サービスを提供する都度費用を受領する場合、その内容に応じて人件費や材料費などを踏まえた適切な額とすることが示されています。

また、有料老人ホームの重要事項説明では、個別に選択するサービスについて、月額料金に含まれるか、利用ごとに支払うかを確認できる項目があります。

理美容・洗濯をそれぞれ確認する

「生活支援サービスあり」という説明だけでなく、理美容、通常洗濯、外部クリーニング、寝具交換などを分けて確認してください。

公的な介護サービス情報も比較に使える

有料老人ホームの一部情報は、厚生労働省の介護サービス情報公表システムでも確認できます。

サービスの有無と料金区分を確認できる

施設の詳細情報では、理美容師による理美容サービスなどについて、サービスの有無に加え、月額費用に含まれるか、利用の都度払いかが表示される場合があります。

実際に「カット1回○円」「実費」といった施設ごとの情報が掲載されている例もあります。

最新料金は施設へ直接確認する

公表情報には報告時点があり、料金改定後の最新額が反映されるまで時間差がある場合があります。

候補を絞る材料として使い、契約前には施設から最新の料金表を受け取って確認してください。

見学時に確認したい質問

理美容・洗濯で聞いておきたいこと

  • 理美容サービスは何回くらい来ますか
  • カット・顔そり・カラー・パーマはいくらですか
  • 理美容費は施設請求ですか、業者へ直接支払いますか
  • 通常の衣類洗濯は月額料金に含まれていますか
  • 洗濯回数に上限はありますか
  • ドライクリーニングは別料金ですか
  • 毛布・布団・カーテンの洗濯はいくらですか
  • 失禁等で洗濯が増えた場合に追加料金はありますか
  • シーツ交換の追加料金はありますか
  • 理美容・クリーニング料金の最新表をもらえますか

本人の生活習慣から年間費用を考える

理美容代やクリーニング代は、毎月必ず同額ではありません。

利用頻度を年間で考える

例えばカットを2か月に1回利用するなら、1回の料金を6回分で考えます。

衣替えの時期にコートやセーターをまとめて外部クリーニングへ出す人なら、その時期だけ支出が増えます。

本人のこだわりも予算に入れる

定期的な白髪染め、パーマ、おしゃれ着などを本人が大切にしている場合、入居後も続けられるよう費用を見込むことが大切です。

単に節約対象とせず、本人の生活の満足度に関わる支出として考えます。

費用を抑えるなら衣類選びも工夫する

入居後のクリーニング代を抑えたい場合は、持ち込む衣類を見直す方法があります。

家庭洗濯しやすい衣類を中心にする

洗濯機で洗えて乾きやすい衣類は、施設内洗濯に対応しやすくなります。

高価なドライクリーニング指定品を多く持ち込むと、費用だけでなく紛失や衣類管理の負担も増えることがあります。

名前を付ける

共同生活では衣類の取り違えを防ぐため、名前付けを求められる場合があります。

施設のルールに従い、洗濯に耐えられる方法で記名します。

月額総費用には日常生活費の予算を足す

施設を比較するときは、家賃・管理費・食費・介護保険自己負担だけを合計して終わりにしないことが重要です。

01

理美容

本人の利用頻度をもとに月平均・年平均で見込みます。

02

外部クリーニング

季節衣類・特殊素材・寝具などの費用を考えます。

03

日用品

歯ブラシ、ティッシュ、化粧品など本人が使う物を含めます。

04

医療・薬

訪問診療、処方薬、歯科などの費用も別に見込みます。

こうした小さな費用でも、毎月・毎年積み重なると施設費全体に影響します。

まとめ|理美容・洗濯・外部クリーニングを分けて確認する

老人ホームの理美容代やクリーニング代は、全国共通の料金ではなく、施設や契約業者によって異なります。

理美容は訪問理美容を利用する都度払い、日常衣類の洗濯は月額料金に含む、ドライクリーニングや寝具は実費というように、同じ施設の中でも費用区分が分かれる場合があります。

そのため、「理美容サービスあり」「洗濯あり」という表示だけでなく、月額料金に含まれるか、利用ごとの支払いか、外部業者の実費かを確認してください。

重要事項説明書、個別サービス料金表、公的な介護サービス情報を確認し、最後は施設へ最新料金を問い合わせます。

本人が実際に利用する頻度まで考えて、家賃・管理費・食費・介護保険自己負担などに日常生活費を加えた月額総額で比較すると、入居後の支出を見込みやすくなります。

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