介護付有料老人ホームとは、各都道府県からの特定施設入居者生活介護の指定を受けた有料老人ホームを指します。
この特定施設入居者生活介護とは、介護保険の指定を受けた介護施設が利用者に対し生活に必要な介護や支援を行うサービスです。介護付有料老人ホーム、軽費老人ホームなどが特定施設入居者生活介護にあたります。
介護付有料老人ホームは2つに分けられていて、いずれも介護などのサービスがついた高齢者の住居施設ですが、一つはそこの職員が介護する施設で、もう一つがそこの職員が計画書作製や安否確認を行い、介護サービスは委託先の介護職員が行います。
この施設の行う介護サービスは幅広く、施設によって違うので要介護3までという所も有れば、ほとんど介護が必要でも良いが認知症症状が有れば受入はできないとか、認知症の人も受け入れる、医療ニーズの高い人も対応できる所も有ったり様々です。
ですから料金の相場もピンキリで定かではなく、入所金が要る施設は上が数百万と言われています。月々の費用は15万から30万円程です。設備や対応項目、立地条件にも関係するので一概には言えません。
そして、たいていの場合は介護付有料老人ホームは入所時に終身型として入所を希望しますので、どのような症状で何が対応できないかなど詳しく把握しはければなりません。
ちなみに、同じ有料老人ホームでも住宅型と健康型の有料老人ホームは少し違い、特定施設入居者生活介護指定がありません。
高齢者の住居施設ですが、いずれも介護が必要になった時に退所または他の事業所へ移ることとなります。住宅型の場合は訪問介護サービスを受ける事が一般的なようです。
有料老人ホームと介護付有料老人ホームの違い
介護付と称さない有料老人ホームも、介護付またはケア付有料老人ホームも民間事業によって運営されています。まず、介護付と称さない方ですが住宅型有料老人ホームと健康型有料老人ホームががあります。
この二つはざっくり言うと、入居している施設で介護スタッフを必要としないことです。自立した生活を送れているか、または要支援が条件なのが健康型有料老人ホームです。
費用が高く、家事全般を施設スタッフが対応するので楽しい老後を過ごす共同住居でしょうか。
老人ホームとはいえ図書館やレクリエーション施設、運動場が備えられていて、それらがメインと言っても良いですね。
住宅型は軽度の介護レベルの人が利用する施設で、介護が必要になったら訪問や通所で介護を受けられます。
しかし、介護レベルが上がると退去しなくてはならない事もあります。健康型も住宅型も受けるサーヒースにより別途費用がかかりますので、高い老人ホームといった施設です。
介護付はこれらとは違い、特定施設入居者生活介護の指定を受けている施設です。住宅型、健康型との違いがここで、広告に介護付やケア付と称してあり食事や健康管理を始め排泄や入浴など日常生活において介護が付く施設です。
施設内に介護スタッフが居る『介護専用型』と、訪問介護や通所介護を利用する『外部サービス利用型』の二つに分かれています。
この二つは通常の特別養護老人ホームやグループホームなどに比べて対応する介護サービスの幅が広く施設によっては認知症や医療ニーズの高い人も受入れ可能です。
この点も住宅型と健康型との大きな違いとなります。施設利用を開始する際に、今後の体調の変化も視野に入れて選択すれば病状悪化後も、施設が対応できる範囲であれば退所する必要がありません。
介護付有料老人ホームと介護保険
民間事業である介護付有料老人ホームは、介護保険法に基づき一定の基準を満たし、各都道府県から指定された介護施設です。
この施設の介護サービスは介護保険適用のサービスで、60または65歳以上で被保険者が入所可能です。
(40歳以上から強制的に支払わなければならない保険料で、介護保険料といいます。この時点で介護保険に加入している被保険者ということになり、60または65歳以上から介護保険を使い、介護を受けられる仕組みです。)
介護というだけに食事補助や排泄、入浴、機能訓練といったものが挙げられますが介護付有料老人ホームは生活する場ですので適用外のものもあります。
例えばサービスの規定回数を上回った時は適用外となり自己負担となるし、おむつ代や理容費、レクリエーションにかかる雑費なども適用外(実費)となります。
他にも、その施設(事業所)以外で介護用品を取り寄せる際にも自費で介護保険適用外としてレンタルや購入する形になります。
介護付有料老人ホームは、基本的には最期までの生活の拠点とする場所として入所を選択するため、介護をはじめ生活において全てが揃っているようでも、サービス提起や提携する他の事業所が定められているので保険適用外での出費に注意しなくてはなりません。
もっとも、その時にはスタッフに相談して介護保険適用内か否かを確認できるので、介護保険が使えないのを知らずに利用するうち、多額の自費額の請求が来るようなこともほぼありませんが、その都度相談すると間違いはありません。
また、介護付有料老人ホームは施設によって受けられるサービスが違うのも特徴ですが、要介護度によっても違ってくるので入所時には介護保険が使えないサービスも知ることが必要です。