老人ホームへ転居したときマイナンバーカードの住所変更は必要?

老人ホームへ転居するとき、「マイナンバーカードの住所も変更しなければならないのか」と迷うことがあります。

ポイントは、老人ホームへ入居したこと自体ではなく、住民票の住所を施設所在地へ変更するかどうかです。住民票の住所が変わる場合は、マイナンバーカードの券面住所も変更する必要があります。一方、住民票を変更しない場合は、カードの住所変更も通常は発生しません。

まず結論|住民票の住所を老人ホームへ移すなら、マイナンバーカードの住所変更も必要

老人ホームへの転居に伴って住民票の住所を変更する場合は、市区町村でマイナンバーカードの住所変更手続きが必要です。マイナンバーカードの記載内容に変更があったときは、14日以内に届け出てカードの記載内容を変更する必要があります。逆に、老人ホームへ生活拠点を移しても住民票上の住所を変更しないケースでは、カードの券面住所も変わりません。まず「住民票をどこに置くか」を確認してから手続きを整理してください。

老人ホームへ転居しただけでマイナンバーカードの住所は変わるのか

マイナンバーカードの住所は、住民票の住所と連動して考える必要があります。

住民票を老人ホームへ移す場合

老人ホームを新しい住所として転入届・転居届を行う場合は、住民票の住所が変わります。

そのため、マイナンバーカードについても市区町村窓口で新しい住所を記載してもらう手続きが必要です。

住民票を元の住所に残す場合

事情によって住民票を元の自宅などに残している場合は、住民票上の住所自体が変わっていません。

この場合、老人ホームへ入居したことだけを理由にマイナンバーカードの券面住所を書き換えるわけではありません。

POINT

判断基準は「老人ホームへ入ったか」ではなく、「住民票の住所が変わったか」です。

住民票を移したら14日以内にカードの変更手続きをする

マイナンバーカードの券面に記載されている住所が変わった場合は、市区町村で変更手続きを行います。

市区町村内の転居でも変更が必要

同じ市区町村内で自宅から老人ホームへ住所を移す場合でも、住民票上の住所が変わればカードの住所変更が必要です。

「市外へ引っ越したときだけ必要」と考えず、住所表示が変わるかどうかで判断してください。

別の市区町村へ移る場合は転入手続きと合わせて確認する

別の市区町村にある老人ホームへ住民票を移す場合は、転出・転入に関する住民異動手続きが必要です。

転入届は転入日から14日以内に行う必要があり、その際にマイナンバーカードの住所変更もあわせて行います。

住所変更時は電子証明書にも注意する

マイナンバーカードには、オンライン手続きなどに使う電子証明書が搭載されています。

住所変更で署名用電子証明書が使えなくなる場合がある

署名用電子証明書には氏名・住所・生年月日・性別などの基本情報が含まれているため、住所変更があると従来の署名用電子証明書はそのまま利用できなくなります。

今後も署名用電子証明書を利用する場合は、住所変更手続きとあわせて新しい情報での手続きが必要か市区町村窓口で確認してください。

暗証番号を確認しておく

電子証明書関係の手続きでは暗証番号の入力が必要になることがあります。

本人が暗証番号を忘れている場合は、住所変更とあわせて再設定の手続きが必要になる可能性があるため、事前に確認しておくとスムーズです。

老人ホーム入居時に住民票を移すかどうかを先に確認する

住所変更手続きの前に、そもそも住民票を施設へ移すのかを家族内で確認します。

生活の本拠がどこになるかを考える

住民登録は生活の本拠を基準に考えるのが基本です。

長期入居を予定している場合は、老人ホーム所在地へ住民票を移すケースがありますが、本人の状況や施設種別によって判断が必要になることがあります。

施設側にも住民票移動の扱いを確認する

施設によっては、入居手続き時に住民票や住所変更について案内している場合があります。

施設の案内だけで判断せず、不明点があれば現在の市区町村または転居先の市区町村へ確認してください。

住所変更すると他の手続きも必要になる

住民票を老人ホームへ移すと、マイナンバーカードだけでなく、ほかの住所情報も確認する必要があります。

01

介護保険関係

介護保険被保険者証などの住所情報や、保険者の扱いを確認します。

施設所在地へ住民票を移しても、施設の種類などによっては住所地特例が関係する場合があるため、市区町村へ確認してください。

02

医療保険関係

資格確認書などを利用している場合は、住所変更に伴う手続きが必要か確認します。

保険の種類によって窓口が異なるため、加入先へ問い合わせてください。

03

年金・金融機関・保険会社

年金関係、銀行口座、生命保険、損害保険などに登録している住所も確認します。

住民票変更だけですべての住所が自動更新されるとは限らないため、それぞれの手続き先を整理してください。

本人が市役所へ行けない場合はどうするか

老人ホーム入居者は、病気、要介護状態、認知症などにより本人が窓口へ行くのが難しいことがあります。

代理手続きの可否を市区町村へ確認する

マイナンバーカード関係の手続きには、本人が行うものと代理人による対応が認められるものがあります。

必要書類や委任状、暗証番号の扱いは手続き内容によって異なるため、本人の状況を伝えて市区町村へ確認してください。

施設入所者は代理対応が認められる場面がある

マイナンバーカードの受け取りについては、施設入所者や要介護・要支援認定者など、本人の来庁が困難と認められる人について代理人受け取りが認められる場合があります。

ただし、住所変更手続きまで同じ条件・書類でできるとは限らないため、「施設に入所していて本人が来庁できない」と伝え、個別に確認してください。

認知症がある場合は暗証番号管理も確認する

高齢者本人がマイナンバーカードを持っていても、暗証番号を管理できなくなることがあります。

家族が勝手に暗証番号を使わない

本人の意思確認が難しい場合に、家族だからという理由で暗証番号を自由に使ってよいとは限りません。

必要な手続きがある場合は、代理手続きや法定代理人の扱いについて市区町村へ確認してください。

顔認証マイナンバーカードという選択肢もある

暗証番号の設定や管理に不安がある人向けに、暗証番号を使用しない顔認証マイナンバーカードという仕組みがあります。

利用できるサービスに制限があるため、本人が何にカードを使うのかを確認したうえで検討してください。

施設にマイナンバーカードを預ける前に確認する

入居後、本人がカードを自分で管理するのが難しい場合があります。

施設が預かるかどうかを確認する

老人ホームが本人確認書類やマイナンバーカードを預かるかどうかは、施設の管理方針によって異なります。

預ける場合は、保管場所、利用時の手続き、紛失時の対応などを確認してください。

コピー提出で足りる書類は原本を渡さない

入居手続きでマイナンバーカード等の本人確認書類を求められた場合でも、原本を継続的に預ける必要があるのかを確認します。

何の目的で必要なのかを確認し、不要な原本管理を増やさないことが大切です。

郵便物の送付先にも注意する

マイナンバーカード関係の通知は、住民登録上の住所と関係します。

住民票を旧住所に残す場合は郵便物を確認する

住民票を移していない場合、マイナンバーカード関連の通知などが旧住所へ送られることがあります。

本人が旧住所で郵便物を確認できない場合は、家族がどう受け取るかを決めておく必要があります。

やむを得ない事情がある場合は市区町村へ相談する

住民登録地で通知を受け取れないなど特別な事情がある場合、居所情報の登録等について相談できる場合があります。

利用できる条件があるため、自己判断せず住民登録のある市区町村へ確認してください。

転居前に家族が確認したい質問

市区町村・施設へ確認すること

  • 老人ホーム入居に伴い住民票を移す予定か
  • 住民票を移す場合、転居届・転入届はいつまでに必要か
  • マイナンバーカードの住所変更はどの窓口で行うか
  • 本人が来庁できない場合に代理手続きできるか
  • 代理人に必要な書類は何か
  • 暗証番号が分からない場合はどうするか
  • 署名用電子証明書の手続きも必要か
  • 施設がマイナンバーカードを預かるか
  • 郵便物はどの住所へ届くか
  • 介護保険・医療保険で別に住所変更手続きが必要か

転居時の手続き順を整理する

01

住民票を移すか決める

本人の生活の本拠、入居期間、施設の案内などを確認します。

判断に迷う場合は市区町村へ相談してください。

02

住民異動届を行う

同じ市区町村内なら転居届、別の市区町村へ移るなら転出・転入の手続きを行います。

期限を確認し、必要書類をそろえてください。

03

マイナンバーカードの住所を変更する

新しい住民票住所に合わせて、カードの券面住所変更を行います。

電子証明書を利用している場合は、その手続きもあわせて確認してください。

04

関連する住所変更を確認する

介護保険、医療保険、年金、銀行、保険会社など、本人が利用している制度・サービスを一覧にします。

変更漏れがないよう、一つずつ確認してください。

まとめ|マイナンバーカードは住民票の住所変更に合わせて手続きする

老人ホームへ転居したからといって、必ずマイナンバーカードの住所変更が発生するわけではありません。

老人ホーム所在地へ住民票を移す場合は、住民異動手続きに合わせてマイナンバーカードの住所も変更します。カードの記載内容に変更が生じた場合は、14日以内の届出が必要です。

また、住所変更に伴って署名用電子証明書の手続きが必要になる場合があり、本人が市区町村へ行けない場合は代理手続きの可否や必要書類を事前に確認することが大切です。

「老人ホームへ入ったからカードを変える」のではなく、「住民票をどこへ移したか」を基準にマイナンバーカードと関連手続きを整理することが、転居時の手続き漏れを防ぐポイントです。

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