老人ホーム入居前の持ち物一覧|必要なもの・不要なもの

老人ホームへの入居が決まると、「何を持っていけばよいのか」「家にある物をどこまで持ち込めるのか」で迷います。

入居準備では、必要な物を全部そろえるより、まず施設側が用意する物と持ち込み可能な物を確認することが大切です。特に家具・家電、薬、刃物、火気、貴重品などは施設ごとにルールが異なります。

まず結論|持ち物は「必須」「施設確認後」「持ち込まない」に分けて準備する

老人ホーム入居前は、衣類、室内履き、洗面用品、眼鏡・補聴器、保険証類、服薬情報などを優先して準備します。一方、家具家電、寝具、おむつ、洗剤、薬の管理方法などは施設側が用意する場合もあるため、先に確認してください。高額な現金や貴重品、火気、危険物などは紛失・事故防止のため持ち込みを制限する施設があります。入居時に荷物を増やしすぎず、実際の生活を見ながら必要な物を追加する方が失敗しにくくなります。

老人ホーム入居前の持ち物は3つに分ける

01

入居時に必要なもの

衣類、室内履き、眼鏡、補聴器、保険証類、服薬情報など、本人の日常生活と手続きに必要な物です。

施設から事前に指定された書類や持ち物もここに含めます。

02

施設へ確認してから持つもの

家具、テレビ、冷蔵庫、電気ポット、寝具、おむつ、洗剤などです。

居室の広さや施設ルールによって、持ち込み可否や必要性が変わります。

03

原則として持ち込まない方がよいもの

多額の現金、高価な貴金属、火気、危険物などです。

施設によっては禁止・制限されることもあるため、事前に確認してください。

まず用意したい衣類

衣類は入居後すぐに使うため、優先して準備します。

普段着

脱ぎ着しやすく、洗濯しやすい服を中心に用意します。

介助が必要な人では、前開き、伸縮性のある素材、ゆったりしたサイズなど、着替えしやすさを優先すると使いやすくなります。

下着・靴下

洗濯回数を考え、数日分ではなく少し余裕を持って用意します。

尿失禁がある場合は、通常の下着を使うのか、紙パンツ等を使うのか施設へ確認してください。

パジャマ・寝間着

夜間の着替えや介助を考え、本人が着慣れたものを用意します。

寝たきりの人では、前開きや介護用寝間着が必要になる場合があります。

上着・季節物

外出や通院がある人は、季節に応じた上着も必要です。

すべての季節物を一度に持ち込むと収納を圧迫するため、家族が衣替えできるなら必要な時期に入れ替える方が管理しやすくなります。

室内履き・外履きを準備する

靴は転倒予防にも関係するため、見た目より安全性を優先します。

室内履き

かかとが固定され、脱げにくく、滑りにくい室内履きが向いています。

スリッパを禁止している施設もあるため、施設の指定を確認してください。

外履き

通院や外出時に使う靴を一足用意します。

むくみがある人や装具を使用している人は、現在の足の状態に合う靴を選びます。

POINT

入居前に新しい靴をまとめて購入するより、施設へ推奨する形を確認してから用意する方が無駄がありません。

洗面・身だしなみ用品

歯磨き、洗顔、整髪など、毎日の身だしなみに使う物を準備します。

歯ブラシ・歯磨き用品

歯ブラシ、歯磨き粉、義歯用品などを用意します。

義歯がある場合は、ケースや洗浄剤が必要かも確認してください。

くし・ブラシ・電気シェーバー

本人が普段使っている物があれば持参します。

刃物を使うカミソリは持ち込み制限がある場合があるため、施設へ確認してください。

化粧品・保湿剤

本人が普段使っている化粧品、保湿剤、リップクリームなども必要に応じて用意します。

皮膚トラブルがある場合は、医療用外用薬と一般の保湿剤を分けて管理できるようにしてください。

眼鏡・補聴器・入れ歯は忘れずに

眼鏡、補聴器、入れ歯は、本人のコミュニケーションや生活の質に直接関わります。

ケースも一緒に持参する

眼鏡・補聴器・入れ歯は、使用しないときに保管できるケースも用意します。

名前を付ける

小さな物は紛失しやすいため、可能な範囲でケースや収納袋に本人の名前を付けます。

補聴器は高額なことも多いため、充電器・電池と一緒に施設側の管理方法を確認してください。

保険証・介護保険関係の書類

入居手続きや通院、介護サービス利用に必要な書類を施設から指定されることがあります。

医療保険の資格情報

マイナ保険証を利用している場合を含め、施設や医療機関でどのような資格確認書類が必要か確認してください。

原本を施設で預かるのか、家族が管理するのかは施設ごとに異なります。

介護保険関係の書類

介護保険被保険者証、介護保険負担割合証などが必要になる場合があります。

施設から提出を求められた書類を一覧にして準備すると漏れを防げます。

各種受給者証・認定証

自治体等から交付されている医療・介護関係の証書がある場合は、施設へ必要性を確認します。

本人ごとに必要書類が異なるため、「高齢者なら全員同じ書類」と考えないようにしてください。

薬と服薬情報は自己判断で荷物に入れない

服用中の薬は重要ですが、施設によって薬の管理方法が異なります。

現在飲んでいる薬を正確に伝える

処方薬の名称、用量、服用時間などが分かる情報を用意します。

お薬手帳、薬剤情報提供書などがあれば施設へ確認して持参してください。

残薬の持ち込み方法を確認する

手元に残っている薬を、そのまま大量に荷物へ入れるのは避けます。

施設が一包化を求める場合や、提携薬局で管理する場合もあるため、入居前に「何日分をどの状態で持参するか」を確認してください。

市販薬・サプリメントも申告する

処方薬だけでなく、市販の鎮痛薬、整腸薬、サプリメントなどを日常的に使っている場合も施設へ伝えます。

処方薬との併用や施設での管理方法を確認してください。

薬は「本人がいつも飲んでいるから」と自由に居室保管できるとは限らない

誤薬や重複服用を防ぐため、施設側で一括管理することがあります。入居前に服薬管理の方法を確認してください。

タオル・ティッシュなどの日用品

日用品は施設側で用意されるものと、個人で用意するものがあります。

タオル類

フェイスタオル、バスタオルなどが必要か確認します。

施設のリネンサービスに含まれる場合は、自分で大量に用意する必要はありません。

ティッシュ・ウェットティッシュ

居室で使うティッシュなどを個人負担とする施設があります。

施設がまとめて購入し実費請求する場合もあるため、持ち込みの必要性を確認してください。

シャンプー・ボディソープ

共用品を施設側が用意する場合と、本人専用品を用意する場合があります。

肌が弱い人や使い慣れた製品がある人は、持ち込み可否を確認します。

おむつ・尿取りパッドは施設へ確認してから準備する

おむつ類は、施設種別やサービス内容によって費用・提供方法が異なります。

施設指定品を使用する場合がある

施設がまとめておむつを用意し、本人の状態に合わせて使用するケースがあります。

家族が大量に購入して持ち込むと使えない場合があるため、先に確認してください。

費用の扱いも確認する

特別養護老人ホーム(特養)や介護老人保健施設(老健)など、一部の介護保険施設では、おむつに関する費用の扱いが有料老人ホーム等と異なります。

入居先で別途負担となるか、施設サービスに含まれるか確認してください。

寝具は持ち込み不要なことも多い

ベッド、マットレス、布団などは施設側が用意する場合があります。

ベッドを持ち込む前に確認する

介護用ベッドが居室設備として設置されている施設では、自宅のベッドを持ち込めないことがあります。

マットレスについても、介護上の安全性や福祉用具との関係で指定される場合があります。

枕・毛布などは確認してから

本人が使い慣れた枕や毛布を持ち込める施設もあります。

防炎上のルールや衛生管理上の制限がないか確認してください。

家具は居室サイズを測ってから決める

有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)では、家具の持ち込みが可能なことがあります。

収納家具

タンスやチェストを持ち込む場合は、居室の収納量を先に確認します。

備え付け収納だけで足りる場合は、大型家具を持ち込む必要はありません。

椅子・テーブル

本人が居室で過ごす時間が長い場合は、使い慣れた椅子などが役立つことがあります。

車いすの移動スペースや介助スペースを狭くしないサイズを選んでください。

転倒・地震対策も確認する

背の高い家具を持ち込む場合は、固定方法や施設の安全基準を確認します。

持ち込み可能でも、安全上の理由で設置場所を指定されることがあります。

テレビ・冷蔵庫などの家電は施設ルールを確認する

家電は施設によって持ち込み可否や電気代の扱いが異なります。

テレビ

居室へテレビを持ち込める施設は多くありますが、サイズ制限、テレビ台、アンテナ設備、受信契約などを確認します。

冷蔵庫

小型冷蔵庫を持ち込める施設もありますが、食品管理の観点から禁止・制限される場合があります。

認知症がある人では、安全管理上、個人冷蔵庫を置かない方針の施設もあります。

電気ポット・電子レンジ

やけどや火災の危険があるため、持ち込みを禁止している施設があります。

本人が自宅で使っていたからといって、施設でも使えるとは限りません。

携帯電話・スマートフォンは必要?

家族との連絡に携帯電話やスマートフォンを持つ人もいます。

本人が使えるなら連絡手段になる

操作に慣れている人なら、家族と直接連絡できるため安心につながります。

充電・紛失管理を確認する

認知症などで充電を忘れる、端末をなくす可能性がある場合は、施設がどこまで支援できるか確認してください。

施設のWi-Fi利用可否も必要に応じて確認します。

本人が安心できる物も少し持っていく

施設生活は環境が大きく変わるため、使い慣れた物が安心材料になることがあります。

家族写真

家族の写真や思い出の写真は、居室を本人らしい空間にしやすい物です。

認知症がある人では、家族との会話のきっかけになる場合もあります。

時計・カレンダー

本人が使い慣れた時計や見やすいカレンダーを置くと、生活リズムを確認しやすくなります。

趣味用品

本、編み物、写真、音楽プレーヤーなど、本人が普段楽しんでいた物を持ち込めるか確認します。

施設での生活を「必要最低限の物だけ」にしすぎないことも大切です。

現金はいくら持たせる?

施設内の売店や自動販売機、外出時の買い物などで現金を使うことがあります。

多額の現金は持ち込まない

紛失や盗難、本人が管理できなくなるリスクを考え、必要以上の現金を居室に置かない方が安全です。

施設の金銭管理方法を確認する

少額現金を施設が預かって管理するサービスがある場合もあります。

預かり金の管理方法、出納記録、手数料の有無を確認してください。

高価な貴重品は持ち込まない方がよい

高級腕時計、宝石、貴金属、高価な美術品などは、本人にとって大切でも施設生活では管理が難しいことがあります。

紛失・破損のリスクがある

介助や清掃、居室移動などで物が動くことがあります。

なくなったときに代替できない物は、自宅や家族側で保管する方が安心です。

思い出の品は代替できる物も検討する

大切な写真はコピーを持参する、高価な装飾品ではなく日常使いの物にするなど、紛失しても影響を抑えられる方法を考えます。

持ち込みを避けたい物・確認が必要な物

施設へ持ち込む前に確認したいもの

  • 多額の現金
  • 高価な貴金属・時計
  • 刃物
  • ライター・マッチ
  • ろうそく・線香
  • 電気ストーブ
  • 電気ポット
  • 電子レンジ
  • 大型家具
  • 大型家電
  • 生もの・保存が難しい食品
  • 酒類
  • 市販薬・サプリメント
  • 大量の処方薬
  • 施設が管理しているおむつ・衛生用品

名前付けはどこまで必要?

衣類や日用品は、洗濯・入浴・介助の際に他の入居者の物と混ざることがあります。

衣類には基本的に名前を付ける

シャツ、下着、靴下、パジャマ、タオルなどに名前を書くよう求める施設があります。

施設指定の記名方法があるか確認してください。

小物にも名前を付ける

眼鏡ケース、補聴器ケース、くし、コップなど、共用スペースへ持ち出す可能性がある物にも名前があると管理しやすくなります。

高価な衣類を増やさない

施設では頻繁に洗濯するため、家庭で大切に手洗いしていた衣類は扱いが難しい場合があります。

洗濯しやすく、紛失時の影響が大きくない物を中心にすると管理しやすくなります。

持ち物を一度に持っていきすぎない

入居初日に生活用品を全部持ち込もうとすると、居室が荷物でいっぱいになることがあります。

まず1〜2週間生活できる量を優先する

衣類や日用品は、洗濯頻度を考えて必要分を用意します。

実際に生活すると、「これは使わない」「これが足りない」が見えてきます。

追加できる物は後から持っていく

家族が面会できる場合は、季節物や趣味用品などを後から追加する方法があります。

最初から居室を完成させようとしなくても問題ありません。

遠方の施設へ入居する場合は追加しやすさも考える

家族が頻繁に施設へ行けない場合は、後から物を届けにくいことがあります。

消耗品の購入方法を確認する

ティッシュ、歯磨き用品、衣類などが不足したとき、施設で購入代行してもらえるか確認します。

宅配便を受け取れるか確認する

家族から本人宛てに荷物を送れる施設もあります。

食品や医療用品については受取制限がある場合があるため、送付前に確認してください。

入居前に施設へ聞く持ち物チェックリスト

荷造り前に確認したいこと

  • 衣類は何日分必要か
  • 名前付けのルール
  • 室内履きの指定
  • タオル・寝具は施設で用意されるか
  • 洗面用品は個人で用意するか
  • おむつは持参するか
  • 薬は何日分持参するか
  • お薬手帳等が必要か
  • 保険・介護関係で必要な書類
  • 家具の持ち込み可否
  • テレビ・冷蔵庫の持ち込み可否
  • 電気ポットなど発熱家電のルール
  • 携帯電話・Wi-Fiの利用
  • 現金・貴重品の管理方法
  • 食品・酒類の持ち込みルール
  • 宅配便の受け取り可否

家族が保管しておいた方がよいもの

本人が施設へ入居しても、すべての書類や財産を居室へ持ち込む必要はありません。

重要な契約書・権利関係書類

不動産関係書類、預貯金関係の重要書類、生命保険証券などは、施設生活で日常的に使わないのであれば家族側で安全に保管する方法があります。

高額な通帳・印鑑等

通帳、印鑑、キャッシュカード等については、本人の意思と財産管理方法を確認したうえで、安全な保管場所を決めてください。

家族だから自由に管理できるとは限らないため、本人の判断能力や法的な権限にも注意が必要です。

思い出の品の原本

古い写真アルバムや一点物の思い出の品は、紛失時の影響を考え、コピーや一部だけを持ち込む方法もあります。

まとめ|持ち物は少なめに始め、施設生活に合わせて追加する

老人ホーム入居時には、衣類、室内履き、洗面用品、眼鏡・補聴器、必要書類、服薬情報などを優先して準備します。

一方、家具家電、寝具、おむつ、日用品、薬などは、施設側の準備や管理方法によって必要性が変わります。購入する前に確認してください。

また、多額の現金、高価な貴重品、火気、危険物などは持ち込みを避けるか、施設ルールを確認することが大切です。

入居時の荷物は「自宅をそのまま移す」のではなく、本人が安全に落ち着いて暮らすために必要な物を選ぶことが基本です。最初は少なめに準備し、実際の施設生活を見ながら必要な物を追加すると管理しやすくなります。

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