義母との同居を始めた当初、私は「介護をするために一緒に暮らす」という意識を持っていたわけではありませんでした。
この体験で最初に気づいたこと
介護を考え始めるきっかけは、突然「介護が必要」と分かる出来事ではなく、身近な人の小さな変化に気づき、「今までと少し違う」と感じるところから始まりました。
義母との同居を始めた理由
私が以前から知っていた義母は、明るく朗らかで、穏やかな人でした。しかし、夫を亡くしてからは以前より塞ぎがちに見えることがありました。
私たち家族の場合
同居の始まりは「介護をしなければならないから」ではありませんでした。義母が一人で暮らし続けるより、家族と一緒に暮らした方がよいのではないかという気持ちと、私たち家族も助けてもらえるという、互いに支え合う生活を考えてのことでした。
一緒に暮らしたからこそ気づいた変化
同居してしばらくは、大きな問題を感じることなく生活していました。
だからこそ、以前とは少し違う様子が見られるようになったとき、その変化を強く意識しました。
「以前の義母と少し違う」と感じるようになった
毎日一緒に生活していると、これまでとは違う様子に気づくことが増えていきました。
知識として知っていることと、自分の身近な人に起きていることを受け止めることには、大きな違いがあると感じました。
家族の変化を受け止めること自体が簡単ではなかった
私には、身近な家族の介護を経験したことがありませんでした。
そのため、義母に変化が見られたときも、最初から冷静に「これから介護について考えよう」と整理できたわけではありません。
長く知っている義母だからこそ、以前との違いを認めることにも戸惑いがありました。
当時の気持ち
仕事では高齢の方と接する機会があっても、自分の家族となると受け止め方は違いました。私の中にあった「明るく朗らかな義母」という印象が強かったため、変化に気づいたときの戸惑いも大きかったのだと思います。
最初は自宅で介護しようと考えた
義母の変化に気づいたあとも、すぐに介護施設を検討したわけではありません。
私が最初に考えたのは、自宅で義母を支えていくことでした。
義母は大切な家族でしたし、当時はまだ私自身も「仕事を続けながらでも何とかできるのではないか」と考えていました。
仕事での経験があるから何とかなると思っていた
また、同じように家族を介護している知人から「大変だ」という話も聞いていました。
それでも当時は、自分には多少の知識や経験があるため、仕事を続けながらでも対応できるのではないかと考えていました。
実際に家庭の中で介護を始めてみると、その考えは大きく変わっていきました。
仕事と家庭での介護を両立する難しさ
私が仕事で対応できないときには、主人にも協力してもらいました。
「できること」と「続けられること」は違った
一つひとつの介助や対応だけを見れば、その場では何とかできることもありました。
しかし家庭での介護は、一度対応すれば終わるものではありません。日々の生活の中で継続していきます。
私の場合は、介護を始めて比較的早い段階で、仕事との両立が想像していた以上に難しいと感じるようになりました。
「今日を乗り切れるか」だけではなく、「この生活を今後も続けられるのか」と考え始めたことが、大きな転機でした。
私が気づいたこと
家族介護では、今できるかどうかだけでなく、その生活を無理なく続けられるかという視点も必要だと感じました。
これは私たち家族の経験ですが、私自身は「自分が頑張れば何とかなる」と考えていた時期には、この視点を持てていませんでした。
初めて「介護施設」という選択肢を考えた
仕事と家庭での介護を続けるうちに、私は今後の生活について考えるようになりました。
それまで私の中では、介護施設への入居は積極的に考えていた選択肢ではありませんでした。
最初から施設利用に前向きだったわけではない
当初、私は義母を介護施設へ入れることには反対の気持ちを持っていました。
大切な家族だからこそ、自分たちで支えたいという思いがありました。
一方で、現実の生活では、仕事と家庭での介護をこのまま続けられるのかという不安も大きくなっていました。
この二つの気持ちの間で、私自身もすぐに答えを出せたわけではありません。
家族だけで決めず、義母本人とも話した
介護をどうするかは、私一人で決められる問題ではありませんでした。
主人とも話し、義母本人とも話を重ねました。
介護する側の仕事や生活だけでなく、義母自身がどうしたいのかも含めて考える必要があったからです。
施設を考えたことは「すぐ入居を決めた」という意味ではなかった
この段階では、まだ介護施設への入居を決めたわけではありません。
自宅での介護を続けることが難しくなり始めたことで、「施設を利用する」という選択肢も含めて考えなければならないと気づいた段階でした。
私たち家族にとっては、このとき初めて、介護施設が遠い話ではなく、自分たちの生活に関係する現実的な選択肢になりました。
振り返って思うこと
当時の私は、「家族なのだから自宅で介護したい」という思いを強く持っていました。一方で、仕事や家庭生活との両立が難しくなったことで、家族だけで抱え続ける以外の方法について考えるようになりました。
介護を考え始めたきっかけは、日常の変化だった
義母との同居を始めたとき、私たちは介護生活が始まるとは考えていませんでした。
一緒に暮らす中で以前との違いに気づき、まずは自宅で支えようとしました。しかし、実際に続けてみると、仕事と家庭での介護を両立する難しさを感じるようになりました。
そして、「このまま続けることができるのか」と考えたことが、介護施設を選択肢に入れるきっかけになりました。
私たち家族の場合、介護施設を考え始めたのは、自宅介護を諦めた瞬間ではありません。義母本人の生活と、家族の生活の両方をこれからどう支えていくかを考え始めた結果でした。


